2026年5月9日土曜日

かのまた歯科は開業10周年を迎えました



いつも当院にご来院いただき、ありがとうございます。


かのまた歯科は、今月で開業から10年を迎えることができました。


開業した当初は、毎日が手探りの連続でした。


地域の皆さまに受け入れていただけるだろうか、患者さんに安心して通っていただける医院にできるだろうか。


そんなことを考えながら、目の前の診療を一つひとつ積み重ねてきた10年だったように思います。


この節目を迎えることができたのは、当院に通ってくださる患者さん、そして関わってくださった多くの皆さまのおかげです。


心より感謝申し上げます。


歯科医院は、院長一人で成り立つものではありません。


日々の診療を支えてくれているスタッフにも、改めて感謝しています。


毎日の積み重ねを支えてくれるスタッフの力があってこそ、ここまで診療を続けてくることができました。


この10年間、むし歯や歯周病の治療だけでなく、予防、入れ歯、かぶせ物、口腔機能の低下、訪問歯科など、患者さん一人ひとりのお口の状態や生活背景に合わせた診療を大切にしてきました。


また、当院では予約時間を大切にし、できるだけ患者さんをお待たせしない診療体制を心がけています。


もちろん医療である以上、予定通りに進まないこともありますが、患者さんの大切な時間をいただいているという意識は、これからも忘れずにいたいと思っています。


振り返ると、10年はあっという間でした。


うまくいったことばかりではありませんし、悩むことも多くありました。


それでも、患者さんとの出会いや、スタッフとともに積み重ねてきた毎日の診療は、当院にとって大きな財産です。


10年という節目を迎えましたが、ここで満足することなく、これからも地域の皆さまのお口の健康を支えられる歯科医院でありたいと思っています。


丁寧な説明と、できるだけ負担の少ない診療を心がけながら、安心して相談できる医院づくりに努めてまいります。


今後とも、かのまた歯科をどうぞよろしくお願いいたします。

2026年5月5日火曜日

子どもの歯ならびに影響する「お口のくせ」


子どもの歯ならびは、遺伝だけで決まるわけではありません。


日常生活の中で何気なく行っている「くせ」が、歯ならびやかみ合わせに影響することがあります。

特に、あごや歯が成長している時期は、毎日の小さな力が積み重なることで、歯の位置やお口の形に変化が出ることがあります。

歯ならびに影響しやすい習癖

指しゃぶり

長く続く指しゃぶりは、前歯が前に出る、前歯がかみ合わない、上あごが狭くなるなどの原因になることがあります。

特に、4〜5歳を過ぎても習慣として続いている場合は注意が必要です。

口呼吸・お口ポカン

いつも口が開いている状態が続くと、舌の位置が下がりやすくなり、歯ならびやかみ合わせに影響することがあります。

口呼吸は、鼻づまりやアレルギーが関係していることもあるため、必要に応じて耳鼻科での相談も大切です。

唇をかむ・爪をかむくせ

下唇をかむくせや爪をかむくせも、歯に余計な力をかけることがあります。

くせが長く続くと、前歯の傾きやかみ合わせに影響する場合があります。

頬づえ・うつぶせ寝

頬づえやうつぶせ寝も、あごや歯に片側から力がかかりやすい習慣です。

毎日の姿勢や寝方も、歯ならびに関係することがあります。

習癖をやめるための指導の仕方

習癖は、強く叱ってもなかなか改善しません。

子どもにとっては、安心するための行動や無意識のくせになっていることが多いからです。

大切なのは、叱ることではなく、少しずつ良い習慣に置き換えていくことです。

まずは、いつ出ているかを観察しましょう

指しゃぶりや爪かみなどは、


  • 眠い時
  • 退屈な時
  • テレビを見ている時
  • 不安な時
  • 甘えたい時

に出やすいことがあります。

どんな時にくせが出ているか分かると、対応しやすくなります。

「やめなさい」より、代わりの行動を用意する

例えば、指しゃぶりが多い場合は、


  • 手をつなぐ
  • 絵本を読む
  • ぬいぐるみやタオルを持つ
  • 折り紙やブロックなど、手を使う遊びをする

など、指を口に入れなくても安心できる行動に置き換えていきます。

できた時にしっかり褒める

できなかった時に叱るより、できた時に褒めることが大切です。

「今日はテレビを見ている時、指しゃぶりしていなかったね」

「お口を閉じていられたね」

というように、できたことを具体的に伝えてあげましょう。

口呼吸は鼻づまりの確認も大切です

お口ポカンや口呼吸がある場合は、まず鼻で呼吸できる状態か確認しましょう。

鼻づまり、いびき、鼻声、アレルギー症状がある場合は、歯科だけでなく耳鼻科での相談が必要になることもあります。

鼻で呼吸できる状態であれば、日中に、


  • 唇を軽く閉じる
  • 鼻で息をする
  • 食事中は足をつけて姿勢よく座る
  • 口を閉じてよく噛む

といったことを少しずつ意識していきましょう。

まとめ

歯ならびに影響する習癖は、早めに気づくことが大切です。

ただし、無理に叱ってやめさせるのではなく、原因を見つけて、少しずつ良い習慣に変えていくことが大切です。

指しゃぶり、口呼吸、舌のくせ、唇をかむくせ、頬づえなどが長く続いている場合は、一度歯科医院で相談してみましょう。







2026年3月10日火曜日

いつまでもおいしく食べるために


皆さんは、足腰の筋肉と同じように、お口の筋肉も年齢とともに衰えることをご存知でしょうか?


最近、食べこぼしが増えた、硬いものが噛みにくい、むせやすい。


そんな変化はありませんか?


こうした小さな衰えが重なって起こる状態は、「オーラルフレイル」と呼ばれます。


当院ではオーラルフレイルを早期に見つけ、全身の健康につなげるための指標として、「舌圧(ぜつあつ)」の測定とトレーニングにも力を入れています。


1. 「口の筋肉」の衰えは、全身の健康とも関係します


お口の周りや舌の筋肉量が減って筋力が低下した状態は、「口のサルコペニア」とも呼ばれます。


単に「食べにくい」だけではなく、さまざまなリスクと関連することが報告されています。


  • 低栄養のリスク:歯を失って噛み合わせが崩れ、噛む機能が低下すると、低栄養のリスクが約3倍(3.19倍)に高まるという報告があります。

  • 窒息のリスク:噛み合わせの崩壊や舌機能の低下は、食事中の窒息リスクも約1.7倍(1.75倍)高める要因になり得ます。

  • 認知機能との関連:舌圧や咀嚼機能の低下が、認知機能の低下(MCI:軽度認知障害)と関連する可能性が示唆されています。

2. 「舌圧」は健康のバロメーター

舌圧とは、舌が上あごを押し上げる力のこと。

食べ物を口の中でまとめて送り込んだり、飲み込んだりする時に欠かせません。

  • 50代頃から変化が出始めることも:咀嚼機能の衰えの兆候は、高齢期に入る前から見られることがあります。

  • 食事の目安は「20kPa」:舌圧は個人差がありますが、一般的に20kPaを下回ると、通常の食事(常食)が摂りにくくなり、嚥下調整食が必要になる可能性が高まります。

  • 全身の筋力とも関係:舌圧は、握力や歩行能力などの身体機能とも関連する傾向があり、全身の状態を映す指標のひとつと考えられています。

3. 子どもから高齢者まで、すべての世代に大切な「舌の力」

舌の機能は、一生を通じて健康を支える土台です。

お子さま


  • 「食べる・話す・呼吸する」機能が十分に育っていないお子さまが増えています。

  • 舌圧を数値で見える化することで、現状を把握しやすくなり、ご本人・保護者の方のモチベーション維持にも役立ちます。

高齢期

  • 「歳のせい」と見過ごさず、舌圧を定期的にチェックすることは、将来の低栄養・誤嚥・フレイル対策の一歩になります。

4. 歯科医院でできる「舌の筋トレ」
舌は筋肉なので、状態に合わせた練習で維持・改善が期待できます。

  • 客観的な測定:当院では専用の測定器(JMS舌圧測定器)を用いて、短時間で舌圧を数値化します。

  • 楽しみながらトレーニングペコぱんだ等を使い、ゲーム感覚で段階的に舌の筋力を鍛える方法もあります。

  • 飲み込みのサポート:舌の訓練は、食べ物をまとめて送る機能だけでなく、飲み込みに関わる機能の改善につながる可能性が報告されています。


検診は「歯」だけでなく「機能」も。

内科で血圧を測るように、歯科でも「舌圧」などの機能チェックを習慣にしてみませんか?

「最近、飲み込みにくいかも」「むせやすいかも」と感じたら、早めの確認がおすすめです。

当院では、数値に基づいて状態を把握し、必要に応じてご自宅でも続けられるトレーニングをご提案しています。

いつまでも笑顔で楽しい食卓を囲むために、今日からお口の筋トレを始めましょう。






2026年2月15日日曜日

歯磨きは食後30分待つ??


「歯みがきは
食後30分待ったほうがいいんですか?」


たまに聞かれます。


メディアなどで「食後すぐに歯を磨くと、歯が溶けてしまうから30分経ってから磨くべきだ」という話を聞いたことがあるかもしれません。


しかし、歯科の専門学会は、この情報には誤解が多いと注意喚起しています。


結論としては通常の食事であれば、できるだけ食後の早い時間に歯を磨きましょう。


虫歯は、口の中の細菌が食べかすを分解して作った「酸」によって歯が溶かされる病気です。 


歯みがきの目的は、虫歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢)や食べかすを早く取り除くことです。


 食べかすが長く口に残ると、細菌が多くの酸を作り出し、虫歯につながります。


そのため、食後は早く磨く方が、虫歯・歯周病の予防にはむしろ効果的です。


なぜ「30分待つ説」が広まったのか? 


「食後すぐに磨くと危険」という説は、「酸蝕症(さんしょくしょう)」という別の病気に関する研究が元になっています。


酸蝕症とは、酸性の飲食物(炭酸飲料、スポーツドリンク、黒酢など)や胃液が直接歯の表面を溶かす病気です。


酸性の飲食物を摂取すると、一時的に歯の表面が柔らかくなります。


この柔らかい状態のときに強く磨くと、歯が削れるのを加速させてしまう可能性がある、という研究結果がありました。


しかし、この研究は主に試験管内での実験や、歯の内部の象牙質を使ったものであり、通常の食事後の歯みがきにそのまま当てはまるものではないとされています。


酸性の飲食物を摂った場合の対処法 通常の食事ではない、酸性の強い飲食物(レモン、コーラなどpH5.5未満のもの)を摂取した場合は、以下の点に注意してください。


酸性のものを飲んだり食べたりした後は、まず水で口をゆすぎましょう。


これにより、酸を洗い流し、お口の中が元に戻りやすくなります。


シュガーレスガムを噛むことも対策の一つです。


ガムは唾液の分泌を促し、口の中の酸性度を中性に戻しやすくします。


酸蝕症を心配されている方、またはすでに診断されている方は、歯みがきのタイミングや方法について、歯科医院で個別にご相談ください。 


虫歯予防を重視する場合、フッ素配合の歯みがき剤を使って、食後できるだけ早くプラークや食べかすを取り除くことが大切です。


唾液は歯を修復する力(再石灰化作用)を持っていますが、その働きを最大限に生かすためにも、まずは歯みがきで歯の表面を清潔に保つことが必要です。





2026年1月13日火曜日

その症状、歯ぎしりが原因かもしれません


歯ぎしり・食いしばり、気になっていませんか?


「朝起きると顎がだるい」


「歯がしみる・欠けたことがある」


「頭痛や肩こりがなかなか治らない」


こうした症状、歯ぎしり・食いしばりが関係していることがあります。


無意識のうちに歯を強く噛みしめたり、こすり合わせたりする癖を、ブラキシズム と呼びます。


単なる“癖”と思われがちですが、実は歯や顎だけでなく、全身の不調につながることも少なくありません。歯は、普段は「離れている」のが正常です。


意外に知られていませんが、上下の歯が接触している時間は1日で約20分程度


これは主に「食事」と「会話」の時だけです。


それ以外の時間は、


「唇は閉じていても上下の歯は触れていない」


のが正常な状態です。


テレビを見ている時、スマホやパソコン作業中など、無意識に歯が触れていないか、ぜひ一度意識してみてください。


もし触れていたら、「そっと歯を離す」これだけでも、顎への負担は大きく減ります。


日常でできるセルフケアもとても大切です。


歯ぎしり・食いしばりの対策は、日中の意識と生活習慣の見直しがとても重要です。


・お口まわりをリラックス

顎、こめかみ、首の筋肉を、やさしくマッサージしましょう。

お風呂上がりなど、体が温まっている時がおすすめです。


・姿勢と習慣を見直す

頬杖、うつぶせ寝、猫背は、顎に大きな負担をかけます。


また、ストレス対策として「鼻から吸って、口からゆっくり吐く呼吸」を1日10分ほど取り入れるのも効果的です。


・食事にもひと工夫

顎がつらい時期は、ガムやスルメなど長時間噛み続ける食品は控えめにし、顎の筋肉を休ませてあげましょう。


歯科医院で行う治療:ナイトガード(マウスピース)


セルフケアに加えて、当院ではナイトガード(就寝時用マウスピース)による治療を行っています。


これは、寝ている間の無意識な歯ぎしりから歯や顎を守るための装置です。


ナイトガードの主な効果

  • 歯がすり減る・欠ける・割れるのを防ぐ

  • セラミックや銀歯などの被せ物を守る

  • 顎の関節や筋肉にかかる力を分散する


治療の流れと費用


型取りを行い、装着後は必要に応じて調整します。

通常、数回の通院が必要です。

健康保険が適用され、自己負担は3,000〜6,000円程度(3割負担の場合)が目安です。

市販のマウスピースはおすすめできません。

スポーツ用や簡易的な市販マウスピースは、厚みや噛み合わせが合わず、かえって噛みしめを強くしてしまうことがあります。

ナイトガードは「歯の代わりに削れる消耗品」です。

定期的なチェックと調整がとても重要なため、必ず歯科医院で作製・管理しましょう。

ナイトガードは「守るための装置」です。

ナイトガードは、車で言えば バンパーラグビーで言えば ヘッドギア のような存在です。

歯ぎしりそのものを完全に止めることは難しくても、歯や顎が大きなダメージを受けるのを防ぐ役割を果たします。

日中のケア+夜間の装置、この両輪が大切です。

歯ぎしり・食いしばりの対策は、

✔ 日中のセルフケア
✔ 夜間のナイトガード

この2つを組み合わせることが重要です。


「もしかして…?」と思われた方は、お気軽にご相談ください。


お口の状態に合わせて、無理のない方法をご提案いたします。






2026年1月1日木曜日

2026年も地域の皆さまに寄り添った診療を




あけましておめでとうございます。


新しい一年が始まりました。


昨年は、物価の上昇や医療を取り巻く環境の変化など、日常生活の中で「これまでと同じ感覚ではいかない」と感じる場面が多い一年だったように思います。


医療費についても、将来への不安を感じている方は少なくないのではないでしょうか。


そのような中で、歯科医療において改めて大切だと感じるのが予防です。


お口のトラブルは、症状が出てから治療を行うよりも、日頃から状態を確認し、早めに対応することで、結果的に通院回数や治療期間、費用の負担を抑えられることが多くあります。


当院では、治療そのものだけでなく、治療後のお口の状態をできるだけ良い形で維持することを大切にしています。


定期的な検診やメンテナンスを通じて、大きな処置が必要になる前に小さな変化に気づけるよう、地域の歯科医院としてサポートしていきたいと考えています。


歯科医院は、「痛くなってから行く場所」という印象がまだ強いかもしれません。


しかし、これからの時代は、「問題が起きないように通う場所」としての役割が、ますます重要になっていくと感じています。


本年も、スタッフ一同、この地域で暮らす皆さまに寄り添いながら、ひとりひとりに合った診療と、続けやすい予防のかたちを提案してまいります。


お口のことで気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。


皆さまにとって、健やかで穏やかな一年となりますように。


本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2025年12月9日火曜日

ブログ移転のお知らせ




いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。


今日は、当ブログの“お引越し”についてのお知らせです。


これまで当院では、さくらインターネットの「さくらのブログ」 を使って情報発信を行ってきました。


シンプルで使いやすく、長年お世話になっていたサービスです。


ところが最近、さくらインターネットで 「新さくらのブログ」 がリリースされたことが影響しているのか、デザインの変更や、細かな設定が行えない状態になってしまいました。


  • レイアウトの調整ができない

  • テンプレートの編集が反映されない

  • カスタマイズ画面にアクセスできない

…といった不便が重なり、ブログの更新に支障が出るようになりました。


そのため、今後の情報発信をスムーズに行うためにBloggerへブログを移転することにいたしました。


Bloggerは

  • 無料で安定して使える

  • 管理画面が軽く、更新しやすい

  • デザインの自由度が高い


といった利点があり、当院でも安心して運用できると判断しました。


今後も変わらず発信していきます。


ブログの場所は変わりますが、患者さまに役立つお口の健康情報や、医院の日々の取り組みは、これまで通り発信してまいります。


旧ブログもしばらく残しておきますので、過去の記事をご覧になりたい方は引き続きご利用いただけます。


旧ブログはこちら


今後ともどうぞよろしくお願いいたします。